スイーツな関係
少し、考え込んでしまったらしい。

麗香が顔を上げ、不安そうに俺の名を呼ぶ。


「遥人……?」
「そんな事は思っていないよ。だけど、君ならもっと贅沢をさせてくれる男がいるんじゃないかと思うんだ」
「遥人! 私がいつ贅沢したいって言った? 今のままで十分なのに。こんな風に2人で会えるのなら全然かまわない!」
「麗香……」


たしかに贅沢したいなどとは一度も言っていない。

その時、俺は卑怯だと自分に嫌悪した。


毎日、贅沢はさせることは出来ないが、普通以上……プレゼントをあげたり、旅行に連れて行ったりすることが出来るのに、いまだに事実を隠している俺に。

俺は麗香の両頬を両手で囲む。

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