スイーツな関係
遅刻……。


置時計の長い針は12時を指していた。


遥人もだよね? 土曜日がお休みだったことは今までない。


遥人が私のクラッチバッグを手にして戻って来た。


「よく寝たな。久しぶりにぐっすりだったよ。麗香がいたからだね」
「遥人、時間大丈夫?」
「電話、スタッフだったよ。麗香も電話した方がいい」


シーツを身体に巻きつけ身体を起こしている私の膝にクラッチバッグが置かれる。


「ありがとう」


バッグのファスナーを開けて携帯電話を取り出し、事務所の番号を出す。


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