スイーツな関係
部屋に入ると、麗香は不思議そうに室内を見ていた。


俺は座るように言い、キッチンに足を向けた。
冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを手にしてリビングに戻ると、麗香の困惑する瞳とぶつかる。


「もうわかっただろうね?」


ペットボトルのキャップを開けて麗香に渡すと、飲まずに俺に戸惑いながら問いかける。


「……ここは遥人のマンションなの?」
「そうだよ」


ここが俺のマンションだとわかり麗香の表情が和らぐ。
しかし、俺は表情を硬くしたままでソファに座った。


「どうしてそんな顔をしているの? 内緒であのアパートから引越ししたんでしょう?」


麗香の言葉は自分に言い聞かせるように聞こえた。


「……ちが……うの……?」
「麗香に嘘を吐いていたんだ」


その言葉に麗香は衝撃を受けたように目を見開いた。
やはりショックだったのだろう。


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