スイーツな関係
「違くなんかないわ。ただ形にしていないってだけで。今は形なんかより遥人の心がここにあるからすごく幸せなの」


私は胸に手をあてた。


遥人は腕を伸ばし、胸に当てた手を握った。


その時、


「はい! タンメン2つ!」


どんどん、とテーブルの上にどんぶりを置くと、おばちゃん店員は去っていく。


「どうしてこんな所でこんなに大事な話をしたんだろう」


遥人は店員のガサツな接客にふぅーっとため息を漏らす。
まだ納得がいかない様子の遥人に私はにっこり笑って割り箸を取って渡した。


「食べようよ。美味しそう。いただきます」


食べ始める私を見て、遥人も食べ始めた。


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