スイーツな関係
「落ち込む?」
「そりゃ……結婚する前にね? 亜希に話したことがあるの。子供がお弁当を必要になった時、ちゃんと作れるようになりたいなって」
「亜希ちゃんはなんて言ってた?」
「父親が作ってもおかしくないでしょ?って」
「いいことを言ってくれたよ。俺は料理が得意なんだから、麗香はそれに甘んじていればいいんだよ」
「甘んじていればって……何でもできる素敵なママになりたいの」


麗香は家事に育児、そして仕事にいつもがんばっている。
甘やかされたお嬢様ではなかった。


「俺は素敵なママよりも、素敵な奥さんでいて欲しいけど」


俺は麗香の頬を両手で囲む。


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