旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】
「受け取って下さい」



「風間部長、理由は何なんだね」



「中に書いてありますから」



「認めれないよ。君はここに必要なんだ」



「それだと、大切な人に嫌われてしまいます」



社長は退職届だけを持ち、封を切って便箋を取り出した。

老眼鏡をするのも忘れて、テンポ良くスピーディーに読んで居る。



「勤務時間なら、君が居てくれる限り、便宜を図ろう」



「それは社会人として失格です」



引き止めてくれるのは、凄く嬉しい事。
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