いずれ法廷で被告人として裁かれるにしても、検察が証拠を掴めてないのは分かっていて。


 つまり推定無罪の判決が下る可能性が高いのだ。


 証拠不十分で。


 滅茶苦茶な裁判なのだが、有り得ないとも言えない。


 どっちにしても裁判が長期化することは避けられないのである。


 弁護人もそれ相応の覚悟を持つだろう。


 限りなくクロに近いからだ。


 本来なら擁護できない類の人間である。


 ただ、現時点で保釈されてもどこでどう活動するのか……?


 理解に苦しむ。


 岩原の政治活動には常に金が付きまとっていた。


 ずっと、だ。
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