絶対にみちゃダメ!
 こんな瞳で見られていたら錯覚しちゃいそうだ。

 コイツはきっと、ただ、欲求不満の解消をしたいだけ!

 それで決まり。そう考えたほうが納得できる。

「もうおしまい。寝るから、出てって」

 あたしは雅の身体を引き剥がそうとするけど、がっしり抱き締められて離れない。

 ダッコちゃんか!アンタは。

「やだ、一緒に寝よう。本当はなんだかもう一回したい気分なんだけど、痛いみたいだし明日にするよ」

 碧眼を細め、頬を撫でてくる。

 浮かんでいる笑顔はフェロモン全開でクラクラしそうだった。





 なんてずうずうしいヤツだろう。 

 でも、こんな顔をみたら、女の子はきっと全員瞬殺だな。

 あたしは苦笑いするしかなかった。

「わかったよ、でも、一緒に寝るのは今日だけね。もうしないよ」

 根負けして手を伸ばしてスタンドから伸びた紐をひっぱった。 





 部屋の中が真っ暗になる。

 そうなると、くっついてくる雅の少し高めの体温をはっきりと感じた。

「ねえ、小町。お兄ちゃんがいるの?」

 暗闇の中、雅がたずねてきた。


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