死蜂
時折背後で、2、3発の銃声。

続けて『止まるな!走れ!』と叫ぶ声。

現地人の男性は、大した面識もない恭平や美晴を命懸けで歩く死体から守ってくれた。

或いは、雇われの身という責任感からかもしれない。

何にしても、彼が来なければ恭平達もまた、仲間達と同じ末路を辿っていたに違いない。

死蜂に刺されて寄生されていたか、死体達にねじ伏せられて晩餐にされていたか。

命の恩人であるあの男性に、感謝してもし切れない。

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