スイートスキャンダル
「急ぎましょう。新幹線の時間、ギリギリなんで」


「えっ!?あっ、待って!」


「あ、これ遥さんのチケットです」


スタスタと前を歩く柊君の後を慌てて追ったけど、彼は歩きながらあたしに新幹線のチケットを渡し、あっという間に改札口を抜けた。


「ちょっと待って、柊君!あたし、旅行はもう……」


「ダメですよ。やっと取れた夏休みなんだから、温泉でリフレッシュしないと。それに、遥さんの荷物は俺が持ってるんですよ?」


悪戯っぽくニッと笑った柊君の言葉で、自分のボストンバッグが彼の手にある事を思い出す。


しまったっ……!


あの中には、来週のプレゼン用の書類が入ってるのにっ……!


< 14 / 200 >

この作品をシェア

pagetop