スイートスキャンダル
「そういう顔見せるんだったら、覚悟して下さいよ?」


「え……?」


「俺、旅行の時は遥さんに嫌われないように必死に我慢してたんで、ただでさえ加減出来そうにないんですから」


「……っ!へ、変な事言わないでよっ!!大体、『必死に我慢してた』なんて嘘でしょ!柊君、普通に寝てたじゃない!」


お陰で、あたしは眠れなかったんだからっ……!


その言葉は心の中に留めて眉を寄せると、柊君が苦笑を零した。


「二日目はね……」


彼は複雑そうな表情を見せ、小さなため息をついた。


「でも、初日は一睡も出来なかったんですよ?遥さんがあまりにも無防備に寝てるから、手を出さないように自制するのに必死でね……」


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