スイートスキャンダル
「遥さん?」


布団の中からあたしを見つめる柊君に呼ばれて、体がビクリと強張った。


「えっと……あたし、何か目が冴えちゃったから、もうちょっとだけ飲もうかな……」


咄嗟に笑顔を繕うと、彼はあたしの気持ちを察するように意味深な笑みを浮かべ、悪戯な視線を寄越した。


「もしかして、何か期待してます?」


「へっ……!?」


「遥さんがお望みなら、朝までずっと気持ちいい事してあげますよ?」


「……っ!」


「でも俺、結構体力あるんで、遥さんを壊しちゃうかも」


「バッ……!バカッ……!」


一気に心拍数と体温が上昇したあたしは、真っ赤になった顔で思い切り柊君を睨んだ。


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