想 sougetu 月
「イったか……」
「い……く?」
「月子にわかりやすく言うなら、今ので天国に行けただろ?」
「っ……」

 わかりやすい抽象表現に顔が熱くなっていく。

 これが快楽。
 これがイクってこと……。

 体は疲労を感じたが、それを心地よいものと感じている。
 しかし、そこで気づく。
 自分の中にまだ斎の指が残っている。

 中が収縮をしているせいで、ずいぶん奥まで指が入り込んでいることがわかった。

「あの……斎……」
「うん?」
「指……」
「指?」

 わかっているくせにわざと聞き返してくる斎にムッとしたとたん、斎はその指を動かしだす。
 一度上り詰めた体は敏感に快楽を拾う。

「あ……ああん! ぬ、抜いて……」

 逃げようと体を捻るが、縛られている体を斎は腕でしっかり固定していた。

「やめる? どうして?」
「もう……苦しいよ……」

 指を動かされる度に体は痙攣し、痛いほどの快楽を生み出して苦しい。

 やめて欲しいと言ってるのに、斎は意地悪な表情を浮かべた。

「月子、あそこに落ちているものは何?」

 そう言われて、指を指し示している方を見る。
 けれど何が言いたいのかわからない。
 
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