想 sougetu 月
「月子なら長所も短所も俺は愛せる」

 斎の言葉に、心臓が大きく鼓動する。

 いつも斎の側にいると自分のコンプレックスを刺激された。
 でも、斎と2人っきりでいる時、コンプレックスを忘れていたのは斎が私の全てを受け入れてくれてたからなんだろう。

 それが嬉しい。

「ん、うれしい……」

 温かい斎の体温に私の心に降り積もっていた重い雪が解けていくような気がする。

 永い、永い、片想い。
 未来なんてないと思っていた想いは苦しくて、辛かった。

 何度も諦めようとしたけれど私は斎しか好きになることが出来なくて、自分の頑なな心を呪ったこともある。

 でも、今は、諦めず想い続けて良かった。
 こうして斎と一緒にいる幸せをかみ締めることが出来る。

 私の永い、永い、片想いは、こうして終わりを告げたのだ……。
 
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