Endless One-sided Love
「誰にでも優しすぎるあなたに深く惹かれた


私のことなど何とも思ってないって知っているのに」





友達は言う


彼が優しいのは猫をかぶってるからなんじゃないかと


そうかもしれない


私とあなたは友人ですらない事務的な関係


そんな浅い繋がりだから本当の顔を見せてくれていないかもしれない


だけど


些細で幸せな思い出


何度も触れたさりげない優しさ


春の日差しのような微笑


全部信じたくなってしまう


もっと先の関係になることを望んでしまう


だけど怖い


踏み出せない


あなたにとっての私なんてその他大勢のうちの一人


せっかく話すチャンスがあっても


照れ笑いが精一杯で


気の利いた返事など出来ないほどに不器用な私


また気持ち伝えられぬまま中途半端に終わりそう


つらい


それでも好きだからつらい


空回る私など知らずに


ほらまた女の子と楽しそうに話してる


って勝手に嫉妬してる


今の私にはそう言う権利はない


あなたにとって何でもない存在だから


好きになってごめんね


そう思わなくてはならない悲しみと


とめどなく溢れる愛しさで


ただただ胸が痛い
< 33 / 40 >

この作品をシェア

pagetop