わたるんといっしょ
「生きてるカァ。なら、ますますもって、“助けられないね”」
「なん……」
「“生きている人間は助けられない”のよ、アテクシィ」
ごめんね、と悪びれもせずに胡弓は鋏の持つ手を変える。
「“職業柄”、そーゆー決まりなのよー。“生きた人間には、関わるな”。アテクシの仕事は、死人相手だからぁ」
もう一方の肩を叩く胡弓には、なんて言葉を返していいか分からない。
いや、それ以前に、好美には気になったことがあった。
――『生きた人間には関わらない』って。
だとすれば、“私の前に現れたこの女は”――
「でーも、好美ちゃん次第で、アテクシ、頑張っちゃおうかなぁ」