わたるんといっしょ


「肉体、生命、霊魂。肉体とは容器。生命とは源泉。霊魂とは思考。

生命があってこそ肉体が活動し、肉体があってこそ霊魂は留まり、霊魂があってこそ生命が意味を為す。

この三つの要素が、生きていくには不可欠であり、次代転生においても、この三つが揃わなければ、人は産まれてこない」


輪廻転生の話をしながらも、刃先は好美の体をなぞっていく。


臍から上へ、胸の形を沿って、メビウスの輪のような筆跡を作る。


「人の死の大半が、生命が欠けたことによる死。後に肉体は朽ち果て、肉体の中に内容された霊魂も“あちら側”に飛んでいくのだけど。

――時折、こちら側に留まる霊魂がいる」


刃先が好美の喉元を伝う。ちゃきんと、僅かに鳴らされた音で血液の流れが止まった錯覚を覚えた。


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