わたるんといっしょ
携帯電話を取り出し、時計を見る。
彼岸日の朝一セールとかで安い物が売っていると早起きした朝の6時。
この春夏秋冬家が郊外にあるため、ここから最寄りのバス停に行くまで歩いて30分。そうして、スーパーにつくにもまた30分という、車を持たない不便さに辟易しつつも致し方がないと、携帯電話をしまう。
昼間に行こうと考え、もしその間に藤馬が来ようものならば、どこでもドアの真似事をしてもらおうと思ったり。
「雨が止めば、行きやすいんだろうけど……」
微妙な空模様を見つつ、振り返る。
その際、バッグに入れていた水晶が震えた気がしたのだが。
「ほ……いぃ……、ほ、……いぃ」
呪詛のような響きで、気にすることもままならなかった。