わたるんといっしょ
「やりおるって……」
自覚ないわたるんは、顔に張り付く妖精を手のひらに乗せて、どうしたものかと悩む。
こちらの世界にいれば短命となる妖精。お別れするのは大前提にしても。
「パパとけっこんしゅるっ!パパのコドモうみちゃいっ!」
産まれながらにしての乙女は、渉の人差し指にへばりつき、離れる気は皆無だ。
「その……、こっちにいたら、妖精は早くに亡くなってしまうらしいので、帰った方が」
「パパとわきゃれるぐらいにゃら、しんじゃうもんっ」
「先生……」
「困ったちゃんねー。あ、なら、たまにこちらに遊びに来るとかは、どうかしらー?」
せめてもの妥協案。それなら渉も安心して迎えられるのだが。