わたるんといっしょ


「それでねー、おハナがいっぱいしゃいてて、ずっーちょ、とおくには、タマゴをうむセイチがありゅのー」


「聖地?」


「そこでねー、ワタシたちピクチーは好きな人のタマゴをうむんだよっ」


「タマゴって……」


水晶を産むのかと思えど、もしかしたら水晶の中に種を産み落とすのかもしれないと自答する。


水晶は母胎か。ああ、確かに、親指サイズのままたるこの子が、赤子を産むとなれば、もはやその腹には収まらない。


種が開花するための手伝いは、渉のような温め――触れ合いが大事であるが。


「ワタシは、パパのコをうむんだよっ」


実父との子を産むとは、とんでもないことだが、血が繋がっていない、温めただけの育ての親では、そういった懸念材料も疎いらしい。


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