わたるんといっしょ
手当たり次第。
他に術はないのだから、致し方がない。
桐の箱から出てくるのは藁人形。首がひしゃげ、腕がもがれ、足が千切れた人形で――総じて、釘が打たれていた。
ちがうちがうちがう、落ち着きが焦燥となるのは声が“大きくなっているから”だ。
近づいている。
そこまで、足音が聞こえてしまうほど。
「呪わせて、呪わせて」
じゃりじゃりが、ぺたぺたと、地面から参道を素足で歩く音に。
「呪わせて、呪わせて」
ぺたぺたから、ぎしぎしと、廃れた本殿に踏み入れた音へ。