わたるんといっしょ


「骨の嘘つきー。抱っこすれば、気持ちいいって言ったのにー」


アルカディアの谷間に沈み込む溝出頭。


「前言撤回じゃ、おどりゃあぁ!異論は認めねえぞおぉ!」


ないです。


「溝出さん、そろそろ何があるのか教えてくれませんか?」


帰りたいので、と渉が催促をすれば、溝出が怪しげに笑う。


「ヒヒ、来ちまったなぁ、わたるんよ。もう戻れねえよ」


「凄み利かせているつもりでも、阿行さんに抱っこされた状態じゃ、ひどく抜けて見えます」


「え゛っ……って、おい、だから俺には下半身がねえんだよ!」


「『間抜け』という意味なんですが……」


良い子は意味を知っちゃダメなのだ。


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