わたるんといっしょ


「ともかく、ここで何を――あ、クジ屋ですか?」


二等、三等と書かれた札に賞品。そうして上部に穴の空いたボックスがあれば一目瞭然だった。


「めざといな、わたるん。そんなに大人の階段登りたいんだな、べらんめー」


「祭りだからですか、その口調……」


でも、大人の階段って何だとわたるんは首を傾げた。


二等の賞品は、漫画十冊セット。ただどれもが廃れていて、タイトルも全て違う。あまつさえ、2巻、16巻、108巻と巻数とて中途半端。どこかのゴミ置き場から拾ってきたのだろう。


それを裏付けるかのように、三等がカラス避けのネットだった。


「一等は、何なんですか?」


その肝心の一等は、布の下。大きさはそれほどでもないが、真新しい金縁赤地の布が下にあるものを豪華だと期待膨らますようだった。


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