【完】運命は罠と共に
「さっきチラッと電話で話したけど、彼女が今お付き合いしてる金本奈々さん。じいさんも会ったことあるだろ?覚えてるか?」


「まだまだ年寄り扱いするな。それ位ちゃんと覚えてる。入院していたときにお世話になった看護婦さんだったね?」



覚えていてくれたんだ。


看護師なんて忘れ去られるものだと思ってた。


こんな風に、私のことを覚えてくれている患者さんがいるなんて、感激だ。


普段感じていた虚しさを払拭してくれるほどの威力を持った言葉だった。




それにしても、このお互い突っかかるような話し方……そっくり。


間違いなく、洋輔さんはお祖父さん似じゃないかと思う。


見た目も、目元がそっくりだし。


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