【完】運命は罠と共に
急に洋輔さんが部屋の前で立ち止まった。


洋輔さんの後ろにいたら、前が全然見えなかった。


これだけ身長差さだったら、当然か。


前の様子を見ようと横に一歩ずれ、部屋の中を覗くと、にこにことお茶をすする(可愛い)お年寄りがいた。


久しぶりに見た、中尾清人さんだ。



あー、思い出した。


ドストライクに可愛いお年寄りだったな。



「待ってたぞ。来るって連絡だけして、時間を言っとけ洋輔」


洋輔さんに怒ったように言葉を放ったあと、私を見て優しく「いらっしゃい」といってくれた。


洋輔さん連絡しててくれたんだ。




そして、たぶん遅くなった原因は私なんです。


申し訳なくて、何だか気まずくて視線が彷徨ってしまった。


そんな私の様子に気付いた洋輔さんは、私を横目に見てくすくす笑った。




「よく来てくれたね。さあさあ、座って」


お祖父さんに促され、洋輔さんと2人並んで座った。


この感じ緊張する。


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