【完】運命は罠と共に
覚悟の始まり
バレンタインの日から、寂しいときは寂しいと伝えるようにした。


遅くなるって言われても、帰ってきてとは私が言えるはずは無かったけど。


でも、了承した上で早めに帰ってくれたら嬉しいと伝えるようにした。


洋輔さんを困らせると思っていたことも、私の気持ちが見えるから嬉しいと言ってくれる。


彼が私の家に帰ってくる日数も増え、過ごす時間が長くなった事に幸せを感じていた。


そんな幸せに浸りきっていたのかな、そのことが仕事への集中力を欠けさせていた。


あの日決意したのにね。


相応しい女性の中には、仕事に真剣に取り組む私も含まれていたはずだよね?

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