【完】運命は罠と共に
退院から数日たった。



……が、金本さんから連絡が来ることはなかった。




渡したときの反応は悪くは無かった。


それなのに、来ない連絡に困惑し、へこんだ。


入院患者ではなくなった今、金本さんと俺を繋ぐものが何も無いことを思い知らされた。






通院にてリハに通った際、こっそり槻木に相談した。



「だって田中さんはまだ患者さん。今の関係だとどんなに頑張っても奈々は落ちないですよ」


「治療が完了したら、それこそ縁が切れるんじゃないのか?」


「まぁ、そこは任せて下さいよ」



槻木さんしか今の俺には頼れる人はいなくて、あまりにも自信あり気に言うものだから、任せてみることにした。






それしか今の俺にはなかったから。




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