私を壊して そしてキスして
食後に二人でコーヒーを飲む。
彼はこれが習慣だ。
そして、私と彼との大切な時間でもある。
彼が一緒に食器の片づけを手伝ってくれて、二人でテーブルにつくこの時間が。
どんなに忙しくても、彼は私と話をする時間を減らそうとはしない。
たとえそれが、くだらない話だったとしても。
それが私には何よりリハビリになっていたし、その時間が待ち遠しかった。
誰にも心開くことなく自分の殻にこもっていた頃は、一度ネガティブなことを考え始めると、とことん下り坂を落ちて行った。
けれど、こうして誰かに自分を受け止めてもらえると、自分を冷静に見ることができるようになる。
今、苦しいのは何故なのか。
改善の余地はないのか。
そうしていつの間にか浮上しているのだ。