私を壊して そしてキスして
次の日から、再び仕事探しに精を出した。
だけど、昨日までと違うのは、手当たり次第どこでもではないことだ。
翔梧さんに言われて気がついた。
やりたい仕事を見つけようと。
贅沢なことなのかも知れない。
けれど、できればそうしたい。
特にこの業界がいいとか言うこだわりはない。
ただ、前の会社のように、それなりに自分で考えて動ける仕事がいい。
はじめて面接までこぎつけた会社は、もう電話をかけはじめてから20件以上は越えていた。
久しぶりに書いた履歴書。
特に特筆すべき資格はなかったけれど、丁寧に心を込めて書いた。