私を壊して そしてキスして
コンビニでサンドウィッチを買って、近くの公園でそれを広げる。
食べてみようと思ってこうして手にできることが、本当に進歩したと思う。
きっと、彼の根気強い説得のおかげ。
暖かな日差しの下で食べるそれは、思ったよりずっと美味しかった。
今度彼と一緒に、お弁当を持って……そんな風に考えている自分がおかしい。
彼のことを考えていると、とても穏やかでいられる。
食べきれそうになかったパンくずを近くの鳩に投げてやると、あっという間にそれはすごい数に膨れ上がり、慣れているのか私の近くまでやってきて、もっととねだっているようだ。
少しずつちぎってそれを撒くと、一斉にそっちに向かう鳩たち。
そして、私の手からすっかりそれがなくなってしまうと、今度は一斉に飛び去って行った。