私を壊して そしてキスして
「嫌々継いでもいいものができるとは思えない。
そんなことでは流派が廃れてしまいます。
だから、翔梧には華道を一通り教えて、それで嫌ならそれでいいと思ってきたんです。
まぁ、会社を立ち上げるまでは、少しは期待してましたけどね」
そうはいっても、やっぱり息子にと思っていたところだってあるに違いない。
「期待に応えられなくて、悪かったと思ってる。
だけどやっぱり、俺には向いていない世界だった」
そういう翔梧さんも、きっと悩んだ時期があるに違いない。
「なんだか湿っぽくなりましたね。
もう決まったこと。
翔梧の結婚すら諦めかけていたのに、菜那さんが来てくれたんだから喜ばしい日なんですよ。
もうその話はおしまい」
お母様がそういって、私に和菓子を勧めてくれる。