バイナリー・ハート
すっかり夜も更けた頃、ロイドは自宅へ戻った。
玄関を入ると灯りは点いているものの、ユイの姿はなかった。
食事はいらないと連絡したが、ダイニングテーブルの上には、山盛りのシュークリームがフードをかぶせて置いてあった。
灯りを点けたまま寝たわけではないと思うので、二階で何かしているのだろう。
ロイドは荷物を置きに二階へ上がった。
階段を上がり廊下に出ると、バルコニーへ続く扉が開いているのに気付いた。
ユイは外で何をしているのかと、不思議に思いながら扉へ向かう。
数歩歩いた時人影が見え、ギクリとして足を止めた。
バルコニーの真ん中で、座ったユイをランシュが抱きしめている。
ユイの肩越しに目が合うと、ランシュはニヤリと笑った。
カッとなったロイドは、急いで歩み寄ろうとする。
それを制するようにランシュは冷たい笑みを浮かべたまま背中に回した手で、どこから取り出したのか、鈍く光る刃をユイのうなじにあてがって見せた。
ロイドは息を飲んで、その場に立ち止まる。
玄関を入ると灯りは点いているものの、ユイの姿はなかった。
食事はいらないと連絡したが、ダイニングテーブルの上には、山盛りのシュークリームがフードをかぶせて置いてあった。
灯りを点けたまま寝たわけではないと思うので、二階で何かしているのだろう。
ロイドは荷物を置きに二階へ上がった。
階段を上がり廊下に出ると、バルコニーへ続く扉が開いているのに気付いた。
ユイは外で何をしているのかと、不思議に思いながら扉へ向かう。
数歩歩いた時人影が見え、ギクリとして足を止めた。
バルコニーの真ん中で、座ったユイをランシュが抱きしめている。
ユイの肩越しに目が合うと、ランシュはニヤリと笑った。
カッとなったロイドは、急いで歩み寄ろうとする。
それを制するようにランシュは冷たい笑みを浮かべたまま背中に回した手で、どこから取り出したのか、鈍く光る刃をユイのうなじにあてがって見せた。
ロイドは息を飲んで、その場に立ち止まる。