騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
そう……
彼女の言うとおり、あれから随分と宣伝をしていた。
STAR-MIXを売り出すために、前々から宣伝準備を進めていたのだ。
今日と明日の土日二日間は、全ての商品が20%オフとなっている。
デパート自体もSTAR-MIXの取り入れたことで、広告トップに持ってきてくれた。
「わぁー、緊張するわね」
「は?お前も緊張すんの?」
突然現れて、幸さんをバカにしたようなこの口調。
仲森さんだ。
「何それ、私だって緊張するんだから!」
「へぇー。それはそれは。胆座ってっから緊張なんかしないと思った」
「失礼ねぇ」
やっぱりこの二人は仲良いんだなと、少し寂しくなる。
わたしの知らない仲森さんを、幸さんはたくさん知っているんだなとか。
色々考えてしまう。