騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~



「すみませーん」

「あっ、ほら。麻菜ちゃん。お客様が呼んでるわよ」

「あっ、はーい」


声をかけてきたのは、二十代前半の二人組、本日最初のお客様だった。




「はい、お呼びでしょうか?」

「あのー。これ、試着していいですか?」

「はい、試着室はあちらになります」



女性二人が手にしていたのは、早速STAR-MIXのワンピースだ。


若い女性をターゲットにしている商品で、まずまずといった反応。




「わぁー!これサイズぴったりだぁ」


試着を終え、ニコニコと満面の笑みを浮かべたロングヘアーの方のお客様が言った。




「いつもの商品と少し違うんですね」

「そうなんですよ。こちらはSTAR-MIXの商品でして、STAR☆より小さめのサイズをご用意しているんです」

「だからなんですねー。いつも大きすぎて、買えなかったんですけど。これなら良さそうです」



そのお客様は嬉しそうに、「これ買います」と言った。


初めて売れたSTAR-MIXの商品は、当店一押しのワンピースだった。






< 117 / 519 >

この作品をシェア

pagetop