騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
2.近づいちゃいけないから
ジョンのあの告白……
それを前向きに考えることが出来たら、どれほど楽だろう。
それが出来ないから、わたしはまた自分を縛ることしか出来ないんだ。
わたしには誰かと付き合うなんて、考えられない。
ダメなのは分かっていても……
わたしの好きな人はたった一人しかいないから。
「……はぁ」
溜息を吐くと、ファイルらしき何かで背中を叩かれた。
「そんな大きな溜息吐いて、シャキッとしろ、シャキッと」
「て、店長……」
仕事が終わり、帰ろうとしていた時だった。
店長もちょうど帰り支度を済ませていて、わたしの後ろを歩いていたらしい。
「せっかく明日の会議お前にも参加してもらおうと思ってるのに」
「え?会議?会議って何のことです?」
ジョンや仲森さんが会議の準備をしているのは知っていたけど。
わたしには声がかかっていなかったはず。