騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
「流川さん……」
「この前言ったことだけど、俺が勝手に好きなだけだから」
「でも、わたし……」
「分かってるよ。麻菜ちゃんが泣かされてもアイツが好きなこと。だから、今は手出すつもりないし」
「え?」
小さな笑みを浮かべた流川さんは、意地悪そうにこう続けた。
「麻菜ちゃんがアイツと別れたら、話は別だけどね」
「別れねーよ、バーカ」
グッと引っ張られたと思ったら、秀ちゃんの腕の中にいた。
「げっ、お前かよ。来るのはえーな」
「俺のにちょっかい出すのいい加減やめてくんねー?」
しばし二人の睨み合いが続き、それが終わると秀ちゃんに手を引っ張られた。