騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
でも、今がそれを話す時だ。
「わたしと同じショップで働いてる、田畑幸さんって知ってる?」
「知ってるって、最近寿退社するって騒がれてるあの美人さんでしょ?それに先輩と仲が良いって聞いてるけど」
「そう、その幸さんが……その、秀ちゃんと、付き合ってるみたいなの」
「え!?」
春菜はそんなまさかと、あまり信じていないようだった。
でも、これまでの話をしたら、信じないわけにはいかないと思う。
「麻菜の勘違いじゃないの?先輩がそんな二股みたいなことするとは思えない」
「でも、わたし見たんだ。今日、秀ちゃんの家で、二人がキスしてるとこ」
「え!?キス!?」