「…どうしたの?」




「…うん…。


和ちゃんが…満くんのファンじゃなかった って いうのは、今 聞いて吃驚したんだけど…

でも誰であれ、好きな人が出来たのは良かったって思う。


でも……」






「…でも?」




和が不安そうな顔で先を促すと、

凛は少し息を吸い込んでから、言葉を吐き出した。






「…宗谷くんは、やめといた方が いいよ」




「!?


どういう事……??」




…なぜ凛が そんな事を言うのか理解できず、


怪訝そうな顔をした和に、凛は困ったように眉毛を下げた。






「理由は…言えない、けど…」




「...それじゃ、納得 出来ないよ...!」






凛は いつでも和を心配してくれていたから、

彼女が意地悪で こんな事を言う筈は、ない。


しかし…自分も知らない事を、なぜクラスも違う凛が知っているのか…、

その事実が、ただ和を悲しくさせた。






「……和ちゃん。


和ちゃんに言えないのはね、

和ちゃんがショックを受けるんじゃないかな って思うから、だよ。


言いたくなくて言わない訳じゃ…ないんだ」




窘めるような凛の口調に、

返って神経が逆撫でされる。






「か、仮に そうだと しても…!


でも じゃあ、何で…」






「ふ~じさぁき ちゃんっ♪」




…その時、

和の反論は、いきなり凛の苗字を呼ぶ、場違いな声に遮られた。





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