白いジャージ9 ~最終章~





「先生、良かったらお茶しない?」





最初に声をかけてきた女の子が、カフェを指差した。




先生は、う~んと困った顔をした。



断る理由を探しているように見えた。






「こんな機会もめったにないし、私もみんなとお話したいです!!」




私は、元気にそう言った。





先生の大事な生徒。



私も、話してみたかった。



こんなことは今までになかった。





もしあったとしても、私は気が乗らなかったと思う。




でも、今は素直にそう思える。




お腹の中の赤ちゃんの力かもしれない。








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