白いジャージ9 ~最終章~
「ボーリングとカラオケの後、お姉ちゃんがいるお店行かない?」
案の定、そんなことを言い出す。
「行きません」
冷たく断った俺の腰に手を回す。
「いいだろ?新垣。お前ももう大人になったんだから」
「大人だから、余計に行かないよ」
健二もだけど、他の部員もいいおっさんになっていた。
俺ももうそんな歳か・・・・・・なんて考えていた。
「新垣は、硬派だから」
短距離の選手だった上野が俺と健二の間に入って来た。
「新垣は、昔からそうだっただろ?風俗とか誘っても、絶対に断ってたじゃん。新垣が変わってなくてホッとしたよ」
「そうだっけ?」
と俺はとぼける。