4月1日の偶然少年A。
「ところでお前、帰らないのか…?」
空はどっぷりと日の暮れた夜空をみながらそう言った。
すると琴葉ははっとして声をあげた。
「き、きがつかなかった…っ」
時刻はすでに9時を指していて。
俺は全然まだ帰れる時間だと思っていたが琴葉はとんでもないことを言った。
「暗くて帰れない…今日、泊めて…?」
空は一瞬にして思う。
こいつ、バカか?
冗談で言っている様子はなく、琴葉はこっちを見ている。
「お前…子供じゃないんだから帰れよ…」
空はこれ以上人と話しているのが嫌でそう言う。
でも琴葉は絶対に嫌だと首をふる。
「お願いします!!そのへんで寝るからっ!!」
その懇願におされ、ついに空は頷いてしまった 。
「わかったから黙れ、うるさい…」
すると安堵したように琴葉は笑う。
そうして結局琴葉はうちに泊まった 。
いつもとは違うここ数日に疲れ、くらくらしながら空は眠りについた。