4月1日の偶然少年A。
「…きた」
あれから数日。
空は簡単なサイトを立ち上げ情報を集めた。
パソコンは得意なほうで今までネットのなかでさえ
人と関わることに興味がなかった俺は今までそれをしなかっただけだ。
俺がそう呟くと大急ぎで琴葉が走ってきた。
メールを開くとそこにはリリの写真があった。
その下には見かけた場所まできちんと書かれている。
「近くだね。偶然、かな?」
本当に偶然だ。
場所は空が事故にあった交差点のすぐ向こう側。
琴葉はバッと立ち上がると俺をぐいっと引っ張った。
人に触れられるなんていつぶりだだろう。
俺は反射的にばっと腕をふりはらって立ち上がっていた。
「行こうよ!」
そんな態度をとったにも関わらず琴葉は気にした様子もなくそういい、
玄関に向かってさっさと走っていってしまった。
...変なヤツ。
これがここ数日のあいつの印象。
こんな気が狂ったように自殺行為をしまくったり、
引きこもっていた俺が気持ち悪くないのか?
まぁ、いいか。
どのみち呪いをとけばまたいつもの日常に戻るのだから。
そう思いながらも空は少し気になりながら
琴葉のあとを追って外に出た。