愛しい人~歌姫の涙~
一生懸命の悩み
入学して一週間が経とうとしていた。



その間、私は電車に二時間近く揺られ、教壇に立つ教師の話をぼんやりと聞きながらノートに書き込み、ほんの少しだけクラスメイトと話し、また電車に二時間近く揺られる。

そんな日々を送っていた。

高校三年間で私は何をしたいのだろう、何をすればいいのだろう。

そんなことを考えていても、その答えは一向に出てくる気配を見せなかった。


「ふう」


二時間目の授業が終わり、大きくため息をついて窓の外を見る。

あまりにも綺麗な青空はあのときを思い出させ、それと同時に高校生活に対する焦りのようなものを大きくさせた。
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