歩み


もういっそのこと操り人形になってしまいたい。それを操ってくれるのは、沙紀がいいと望む。



晴れてくれればいいのに。
それくらい叶えてくれたっていいじゃないか。

神様…、どうか。



なぜ人は願い事を神様に願うのだろう。
本当にいるのか曖昧なのに、なぜ願うのだろう。

自分で叶えられる、些細な願い事を、どうして自分で叶えようとしないのかだろう。


なにかが変わるのかもしれないのに。
願って、叶えてもらえるまで時間はかかる。
その間に、自分で出来るところまで進んでみたい。


そう、強く思った。



その日、沙紀とは一言も喋らなかった。
成績表を見ても、もう嬉しくない。
こんな結果が待っていたのなら、勉強なんかするんじゃなかった。

俺はただ、沙紀に近づきたかっただけなのに。




太陽は一度も顔を出さずに、いつの間にか夕日になっていた。
この日、夕日も顔を見せないで、ただ空を茜色に染まらすだけだった。



「…あのさ、塚本…」




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