歩み

それを聞いた瞬間、自分ではよく分からない感情が芽生えた。


もしかしたらこの時、神様があることを知らせてくれたのかもしれない。『今日はいい日になるよ』と。



そんな時、部屋に電話がかかった。
はいはい、富田ね。



《歩さん、おはようございます。今すぐ朝食をお持ちしますね》



「分かった。あ、コーヒーの砂糖要らないから!」



《分かりました。お持ちします》



最近、俺の中が変わり始めている。
それは今の電話の内容がそうだ。
俺は昔、ブラックコーヒーが飲めなかった。
あの舌に広がる苦さが嫌だったのだ。
けど今は砂糖など入れずに飲めるようになった。

やはり慣れなのかな?
苦さも慣れれば甘く感じる。


なんだ、簡単なことじゃないか。


世界って案外簡単に出来ているのかもね。



少ししたら朝食が運ばれてきた。
富田に言ったように、コーヒーはブラックで。




今日はきっといい日になる。
この青い空を見て思ったんだ。



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