歩み



『あの時聞いとけば良かった』と思っても既にそれは遅くて。
気がついたらもう隣にはいない。
そんな後悔をした人は少なからずいるだろう。


今の優はそのようだった。


なぁ、優。
あの言葉は嘘だろ?
俺は信じていないよ。



「もう百合を好きじゃない」




この言葉を聞いた瞬間、足が止まってしまった。
信じられなかった。



まさか優の口からそんな言葉を聞くなんて。



信じられなかった…。



嘘だろ?嘘だろ?
嘘って言えよ!!


顔に書いてあるぞ?
『百合が好きです』って。


『百合を愛しています』って。



なのに、何で離したりするんだよ…。



「本当に?もう百合を好きじゃないの?」



涙を沢山流して優を見つめる小林の顔にはっきりと『優くんを愛してる』と書いてある。


相思相愛じゃないか。
なぜ壊れ始めているのかな。



「ねぇ優くん答えて…答えてよ…」







誰か世界を破壊して。




このままだと二人の恋は終わってしまう。



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