夫婦の始まりは一夜の過ちから。
□Photography






「いつも思ってたけど鴨島さんの使ってるブランケット可愛いよね」

「私もそれ気になってたんだ〜。それってどこの?この生地感がたまらない」





少し肌寒くなった9月下旬、事務を行う時鴨島さんの膝には常にピンクのブランケットがある。


それはお昼を食べている今でも。





「寒がりだから手放せなくて。このブランケットはブランド品とかじゃない安物だけどすごくすごく気に入ってるの」





もう少しで鴨島さんが入社してきてから1ヶ月が経つ。


今もけしておどおどしてないとは言いきれないけど、来たばかりの頃に比べるとハキハキしている。


それでもご飯食べたりこんな風に会話したり親しく出来るのは、まだ私とことみしかいないとこの前夜ご飯を食べに行った時に泣いて嘆いてたっけ。



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