親家業放棄
☆ミ 鈍感にも程がある! ☆ミ

「話してくれないから、何を望んでいるのかわからない」
自分から何でも話す子供のほうが少ないと思うのですが……?

日頃から子供とどんな風に向き合っているかによって、子供も親に対しての態度が変わってくると思うけど……。

「誘っても、嫌がって一緒にお茶もしてくれない」

まぁこれは、当然の結果と思う答えであって、自分自身を甘やかしているだけの親だったりする。

この親のことを知るきっかけは、娘の通うフリースクールだった。

ぱっと見た目は、今時の男の子だけどなんとなく地味な服装。
磨けばそれなりに光りそうな少年だった。

仮に名前を「涼」くんとしておこう。

小学5年生頃までは、ごく標準的に習い事もして学校にも通っていたらしい。
男の子は思春期が少し遅いし、徐々に湧き上がってくるらしいので涼くんも爆発したのは、中学に入ってからだった。

きっかけは、自分の存在価値に疑問を持ったことだったらしい。
「自分は親にとって必要がないのでは?」
そう思ってしまうことが、積み重なっての爆発だったようだ。

中学1年生で学校に行かず引きこもりになってしまった。
それからは、私には到底考えられない親の見てみない振りが続いたという話を聞いた。
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