親家業放棄
虐待?
( ̄Д ̄;; ご飯がない ( ̄Д ̄;;

引きこもりになった涼くん。
昼間は当然両親は不在で、独りで家の中にいるのは母親は分かっていたはず。

お腹がすいても、冷蔵庫を開けてみても温めて食べるものは入っていない。
茶色くてどろどろした物体が、お皿に乗っているだけ。
当然そんなものには、食欲もわかないわけで……。
炊飯器に入っているご飯だけを食べるしかなかった。

ある日母親に
「お茶漬けを作って」
と頼むと、ご飯の上にしょうゆをかけてお湯をかけただけのものを渡された。
他の兄弟は、食事を作ってもらって食べているのに、なぜ自分だけこんなものしかないの?
そんな疑問を持っても当たり前。

ある時私が涼くんに
「母の味ってどんなもの?」
と聞いてみると
「しょっぱいしょうゆ味」
と答えた。しょうゆ味ってことは、和食が多いのだろうか?
それとも何にでもしょうゆをかけるのだろうか?
「しょっぱいって、何が?」
「味噌汁も他の料理も、しょっぱいだけで味がしない」

味噌汁がしょっぱいって、沸騰させてしまったか味噌の量が多いかどちらかしかないと思って、再び聞いてみると
「とりあえずしょっぱい。誰もそのしょっぱいことを口に出さないから自分は食べたくなくなった」

人に食べさせるものを作る場合、一応味見をするものだと思うけど……。
母親家業をしているなら、それなりにできるはず。

こんな話に出てくるものを私の前に出されたら、黙って味を直してしまいそうだ。
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