マスカレードに誘われて

「何でここでっ……!」

その光景を見たロイは絶句した。

階段から降りてくる、無数の銀色の甲冑。
天井に設置されている窓からの月明かりを受け、不気味に剣が煌めく。

それは、彼等をこの先へ通さないとでも言うように、剣を振るってきた。

キースが足元に燭台を置き、鎧の攻撃を自分の剣で受け止める。

「ロイ様!ここは私にお任せください!貴方は早くホールへ!!」

キースの声で我に返る。
彼は剣を構え、キースに応戦した。

「ロイ様!」

「そんなこと言ってられる状況かっ!!」

「しかし……」

「キースも、僕にとっては大切な家族なんだ!ここで見捨てるわけにはいかない!!」

鎧を見つめながら、声を張り上げる。
キースは彼の言葉に返答はせず、黙って鎧を蹴飛ばした。

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